
燐鉱石貯蔵庫跡
北大東島では1900年代に、燐鉱石(りんこうせき)採掘事業が盛大に行われていました。大東諸島の開拓事業に着手した人物は、八丈島出身の豪商である玉置半右衛門です。燐鉱石の質が良いため、火薬の原料に使われたり、戦闘機などに使用するアルミニウムの原料として重宝されていたのです。そのため採掘事業が拡大を続け、出稼ぎ者も多く沖縄本島だけでなく、台湾から労働者が来ていました。戦後になると米軍が大型機械を導入し、採掘効率を上げましたが、土や石も一緒に採掘したため、品質が悪くなってしまったのです。1976年に、事業が終わりました。現在も採掘の際に使われた、トロッコ用のレールが残されています。
Photo by くーさん
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